今回はパラメーターを全て標準(コントラスト、シャープネス、色の濃さ)の状態でしかテストしていません。全体にコダクローム調と言っていいような発色をしています。(トーンの伸びもそんな感じと言っていいと思う)さすがにトーンカーブのみの補正では思ったようには追い込めませんでした。やはり色相彩度の小山式理論に頼らざるおえないようです。しかしパラメーターは以前よりずっと変化が少なくて済み補正テーブルも一つかふたつ掛けれればすみそうです。 β機の印象では、なにかBチャンネルの扱い方に特徴があるような気がしてました。もう一つこれもはっきりしてはいませんが50°〜60°辺りの色相が妙に圧縮されているような気がします。また、肌色の調子を出そうとすると、赤がずれる。黄色を回転するとすぐにグリーンに大きな影響が出る様な気がしていました。が、実売機ではこの辺りもかなり改善され、階調もさらに豊かになったような気がします。ブルーチャンネルのねじれは気になりますが、比較してしまいますとD1のJpg画像に比べ、色相がさほどばらばらには変化してませんので、結構おおまかな回転で補正することが出来そうです。アンバー系がお好みであれば、そのまま使ってもそんなに問題はないでしょうが、商品撮影、記憶色の“透明感のあるさわやかな肌色”をだそうと思うならば、多少の色相と彩度の調整が必要に思われます。

左が補正前のデータで、右が補正後のデータです。階調は弱く、シャープネス弱く、色の濃さも薄くで撮影しました。チャート上ではほとんどの色を適正値まで追い込むことが可能でした。かなり腰の強いデータであるような気がします。この全て標準の状態で、ハイライトも結構残り、シャドウ側も十分に階調があります。惜しむらくはもう少しハイライト側のトーンが寝ていたほうが扱いやすい気がします。ただコンシューマーレベルを考えるとこちらの方がいいのかな、と思わせる節もあります。ハイアマチュア用のチューニングでしょうか? だとしたらそれはそれで正解かもしれません。ただ、そうだとしましたらもう少々追い込んだ画像にしてしまってもよいのでは?と言う気がしますが、多分そう言う使い方をするときはパラメーターを全て強にすれば、それで良いのでしょう。(ハイライトは多少犠牲になりますが)また高彩度部分の発色に置いても色飽和感も少なく、調整しやすいデータだと思います。

ISO100で撮影

オートホワイトバランス。一瞬のチャンスに強い

ISO800で撮影

このような被写体であればノイズもほとんど気にならない

ISO100で撮影ハイライトからシャドウ部への階調がとても豊富だ
ISO100で撮影。ホワイトバランスは太陽光。少しブルーチャンネルをあげている。 ISO200で撮影

オートホワイトバランス。複雑な色相を持った室内だが、黙っててこのくらいは移る。

 さて結論めいたことを云わなくてはなりませんが、チューニングいかんで、プロもハイアマチュアも、KISSを使いたい人たちにも対応できるカメラだと思います。どうやらこの部分チューニング部分がエイシックに焼き込まれているのではなく、ROMに書かれているらしいのでこまやかな対応も期待できます。(その分起動が遅い?)操作性に関しましてはこれまで見た(使用した)どのデジカメより使いデジタルカメラだと言えます。私はスタジオの外でJpg で使用するカメラだと割り切ってしまえば、現存する一眼レフタイプのデジカメとしてはもっとも使いやすいカメラだと思います。現行機種のなかでJpg/Fine モードの出来はトップクラスだと考えます。特にISO800〜1600,長時間露光の適性、バッテリーの持ち、マイクロドライブ対応、各種設定のしやすさ、200%までは特別高精細な画像でなければ何とか伸びることと相まって、まさしくスタジオから飛び出したところで振り回して撮影するためにあるようなカメラだと思います。当然私の場合、20〜35mmを取り付けて普段ずかいの一台になると思います。もう半年もすれば、600万画素機がごろごろ出てくる予感はありますが、ここまでバッテリーがもつは考えられません。半年のアドバンテージも大きいものです。もちろんスタジオでコンピューターに直結しての商品撮影には今後もNIKON D1が活やくするでしょう。そしてスタジオ以外の場所ではCanon D30を振り回していると思います。どうやらこの二台は完全に性格の違うカメラのような気がしました。使い方がツボにはまれば、まだまだ思いも寄らない大きなメリットが出てきそうな予感がします。